Personal is Political
今期話題のドラマ「御上先生」を見られた方も多いでのは?
その序盤、主人公の御上先生が生徒たちに話したのがまさに「Personal is Political」
個人的な問題は、政治的な問題だということでした。
例えばドラマでは、エリート進学私立高校が舞台になり、裕福で優秀な生徒たちを御上先生は「上流国民予備軍」と揶揄します。
そんな学校で、ある生徒が家庭の事情で学費もままならない状況に陥り、ある事件をきっかけに退学を余儀なくされます。
家庭の事情で学費が払えなくなることを、個人の問題とするか、政治や構造の問題とするか。
私が活動を始めた最初の動機も「問題は、個人にあるのではなく仕組みにある」ということに気付いたことにありました。
学校に行けなくなるのは、個人の問題なのか?
私は多くの生徒、保護者と出会う中で、ずっとそのモヤモヤを抱えていました。
そしてこの活動を続けていく中で、これは個人の問題ではなく、仕組みの問題だと気付き、さらにどういう仕組みだったら良いのかということも、多くの学校を見て、たくさんの方から学び「エコシステム」という形で提案するに至りました。
個人の問題とする限り、解決はできず、社会のレジリエンスは失われていく。
そう思って活動してきた中で、御上先生の言葉は大きな励みになりました。
エコシステムを構成する「対話」について
組織を生態系のような相互依存のシステムにすることで、学校の課題が課題でなくなることを提案した「エコシステム」は7つの要素で構成されています。
その一つが「対話」です。
私たちは対話を次のように定義しました。
対話とは、参加する人たちの発言や考えは対等に扱われ、正解を出すことを目的とせず、協働を目的とした納得解を導き出すための話し合いである。
学校でこの対話を続けていくことで、身につくスキルや立ち上がる場が、学校を行きたい場所に変えていくのです。
ただこれは経験を重ねていくしかないと思い、4月は親子哲学対話の場を設けてみることにしました!哲学、と聞くと何やら難しそうな響きですが、ここでは「答えのない問いに向き合う」ということを哲学対話としています。
ちょうど、御上先生の最終回にも出てきました。
「考える力とは、考えても考えても答えがない問いについて投げ出さずに向き合い続けること」
そう、それが哲学対話であり、学校を皆の行きたい場所にする方法でもあるのです。
ぜひ、皆で楽しみましょうー!