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Site icon image行きたい学校プロジェクトの活動

生きている学校システム

これは毎日行く学校の話なんです

今日は池田市の主催する会合で、元AERA編集長の浜田敬子さんとの対話セッションの機会をいただきました。主なテーマは「ジェンダー」ということで、今話題の朝ドラ「虎に翼」にも触れながら、日本の課題、ジェンダーギャップ不動の1位のアイスランドへの視察のお話などを伺い大変興味深いお話でした。

その中でも冒頭、浜田さんがこうしたジェンダーへの課題意識を持ったきっかけとして紹介してくださったエピソードが印象的でした。新聞社に入社され、色んな理不尽、ハラスメントに疑問や怒りを感じていても、その状況に晒され続けると感覚は麻痺し、次に入ってきた新人が「どうして…」と声を上げた時には「こうやってかわしたらいいよ」「私も我慢してきたから」と声をかけていたそうです。

今は当時を振り返り、それでは根本解決にはならない。なんならその理不尽さに加担し続けることになったのではないかと思い、それらの課題に今も取り組み続けているというお話でした。

そこで私が思い出したのは、浜田さんも大好きだという「虎に翼」の一場面。「これは、今の私の話なんです」と。

今はその理不尽さや制度は変えられない。けど今のあなたの行動が、きっとその後に続く人たちの道を開いていくのだと、恩師に諭された時の寅子の一言です。(私の想像のアルバムなので、細かいところ違っているかもしれません)

いつか、そんが学校があったらいい。今は変えられない。

決定権を持っている人たちには、分からないから。

そんな声を聞く度に思います。

「これは、毎日行く学校の話なんです」

浜田さんは新聞社で声を上げられなかった当時を振り返り、今は「声をあげる」ことを私たち後進に伝えていきたいとおっしゃっていました。

エコシステムがある学校

私たちが今後提案していきたいのは、公立小学校への「エコシステム」の導入です。

詳細はぜひ座談会に聞きに来ていただきたいのですが、ここではエコシステムがある学校というのを描いてみたいと思います。

エコシステムがある学校の子どもたちは、とっても子どもらしく毎日を過ごします。やりたいことに夢中になったり、友達と遊び、遊びの中でたくさんのことを学びます。子どもたちにとって学ぶことは楽しいことで、そこには失敗も評価もありません。だから、子どもたちは自分が何が好きで、何が得意で、どんなふうに学ぶことが自分に合っているのかを知っています。それと同時に、友達の得意や好き、そして苦手を知っているので、お互い頼りあい、助け合い、学校生活を送ることができます。

エコシステムがある学校の大人たちは、子どもたちに伴走するパートナーです。先生たちもチームになり、それぞれの得意を活かしながら子どもたちの遊びや学びを支えます。子どもたちの好きや得意を一緒に探していき、困ったことがあれば、どう乗り越えていくのかを相談できる相手でもあります。保護者、地域の人もそれぞれの得意を活かし、学校を支えるパートナーです。

エコシステムがある学校は、常に先生だけでなく、保護者や地域の大人たちが一緒になって、子どもたちの学校生活に関わり、見守り、支えているので、子どもたちはたくさんの大人との関わりの中で育っていきます。

そんな学校で育つ子どもたちは、地域社会に出たときに、多様な人と共に協働することに長け、世界と力強く対話を続けられます。

想像してみてください。これは、毎日行く学校の話なんです。